コマーシャルペーパーとは、大手建設会社などある程度の信用力を持つ企業が、事業を動かすための資金を直接市場から調達するために発行する無担保の約束手形のことをいう。CPと略される。

日本では、1987年からCPを発行できるようになった。建設業界においては、1988年に初めて清水建設が国内CPを発行。2003年からCPは電子化されるようになり、現在では企業が発行するCPのほとんどは電子化されたもの。
CPは、額面よりも低い価格で発行してから償還する期日に額面の金額を返還するという、割引発行という方法が採られている。手形という方式のため、社債が証券会社で取り扱われるのに比べ、CPは銀行等でも取り扱いが可能。

CPの発行は、銀行等よりも低い金利での資金調達が可能となる。発行すれば早々に投資家が購入する傾向にあるため、特に資金が早急に必要な時などには有効である。
ただし、企業の信用を担保にして販売するという性質上、CPは大手ゼネコンなど一部の大企業しか発行できない仕組みにある。CPの発行頻度が低い企業の場合、コストがかかる・権利の移転に手間がかかるなどといったデメリットも。償還期間はほとんどが30日以内のため、すぐに返済しなければならない。