CODとは、「Chemical Oxygen Demand」の略称であり、日本語では化学的酸素要求量と訳します。酸素要求量とも呼ばれ、BODと並んで水質汚染の代表的な指標で、単位は「mg/L(ppm)」です。水中の有機物などの汚濁を示す量で、汚濁水を科学的に酸化したときに必要な酸素の量を示しています。数値が大きい場合は、水中に存在する有機物の量が多いことを意味しており、有機物による水質汚濁の程度が大きいことを意味しています。一方、数値が小さいほど汚濁量が少ないことを意味しています。

また、BODの測定には日数がかかりますが、CODの測定は短時間で行えます。
具体的には、BODは測定に20℃、5日間を必要とし、実用にはやや不便であるのに対し、CODは30分から2時間程度の短期間で測定できるので、CODの方が広く活用されるようになりました。

その他、CODは環境規制を達成するために検査される項目で、工場の排水処理工事ではCODの濃度測定を実施し、工業用水+下水処理料の課金経費抑制を図っています。また、公共事業についても、建設工事排水汚染調査にCODをあげており、沈殿槽などの処理施設を設けることを義務付ける自治体もあります。