セルロースファイバーは断熱材の一種で、木質系繊維で構成されたものです。古新聞が主な原材料であり、グラスウールやウレタンなどの製品と比べて、環境にやさしい断熱材といえます。製造する際の二酸化炭素の消費量も低いです。ちなみに、セルロースファイバーの断熱性能は、高性能グラスウールと同程度です。セルロースファイバーの繊維の中に含まれる細かい空気の層が、高い断熱性能の秘密となっています。また、セルロースファイバーの中にはホウ酸が含有されており、火に強い材料となっています。

さらに、ホウ酸には防虫効果があるため、害虫やネズミにも強く、防カビの効果もあります。ホウ酸の安全基準に合致しているため、健康被害の心配もありません。高い調湿効果もあるため、結露にも強い素材です。材料の密度が高く、吸音性にも優れていることから、機械室の壁に使われることもあります。コストはグラスウールと比較して少々割高です。
 
セルロースファイバーは、アメリカで1950年代に開発されました。それ以来、その性能の高さから世界中で使用されている断熱材です。ちなみにですが、アメリカで最も使用されている断熱材は、セルロースファイバーになります。