天井とは、構造物内部の上面で、天井仕上材と天井下地構成材を合わせたもの。室温の調整・明るさの確保・天井裏からの塵埃の落下防止などの機能がある。
建築基準法施行令により、住宅の居室の天井までの高さは平均2.1m以上と定められている。なお、標準的な高さは2.2〜2.4mであることが多い。
高い天井は開放感を得られ、室内の風通しを良くできるなどのメリットがある。だが、冷暖房が効きづらく、音が響きやすい。
天井の種類は、大きく分けて直(じか)天井と吊(つ)り天井の2つに分けられる。
直天井とは、屋根裏や上階の床裏などに直接天井材を取り付けるもの。天井の高さを確保できたり、工事費が抑えられたりするなどのメリットがある。
吊り天井とは、屋根裏に当たる部分から格子状の枠組を吊り下げて、その表面に石膏などの天井ボードを取り付けたもの。天井裏に空間ができるため、空調や水回りなどのスペースを確保できる。メンテナンスがしやすいため、体育館など大型の施設で採用される。
東日本大震災で天井ボードが落下する事故が相次いだことにより、2014年から落下によって重大な危害を生ずるおそれがある天井を特定天井に指定し、一定の安全性を確保するよう求めることとした。