「バイパス」(bypass)には、心臓の側副路や問題回避などの意味もある。しかし、多くの場合は道路のバイパスを指すことが多い。
バイパス道路(または単にバイパスとも)は、本来は市街地の渋滞や山間部を避けるために建設する。現在は、物流の高速化や安全性向上などの目的でもバイパスを敷設する。

旧来からの道路と比較すると、バイパスにはさまざまな改良がなされている。信号を極力減らし、複数車線にするなど道路を拡幅する。カーブや勾配を減らすために、トンネル掘削や高架橋の架設などが採用される。
建築業界では、道路以外にも「バイパス」という言葉が用いられる。簡潔にまとめると以下の通りである。

「バイパス制御」とは、空調制御方式の1つである。クーリングタワー(冷却塔)の温度調節のためにバイパス路を設置して、バイパス弁を開閉させることで冷却水の循環を切り替えて、バイパス路に冷却水を流すようにする。
冷凍機の制御方法に「ホットガスバイパス」がある。バイパス管を配管して、圧縮した空気の一部をバイパス管経由で圧縮機の吸込口に漏出させる方法である。
「メータバイパスユニット」とは、断水せずに水道メーターの交換をするための装置である。メータ接続装置・メータます・流路切替弁・バイパス管・仕切り弁などで構成される。