増築とは、部屋を1つ増やすなど、床面積を増やす工事のことです。内部で仕切って部屋を増やすのではなく、床面積自体が増えます。壁を払って部屋を付け加える、軒の下に部屋を追加、平屋を二階建てにするのも増築の一つになります。学校や保育園で、定員増加や特別室増設で増築する例もあります。
増築の目的で多いのが、家族の増加で部屋数を増やすことです。子どもの増加、結婚による同居、高齢の親を呼び寄せるなどです。書斎や趣味の部屋、音楽室が作りたいといった目的もあります。自宅でお店や教室を開くためのスペース作りのニーズも増えております。
新築時に予算がなく、資金の余裕ができて増築をする人もいます。店舗の場合、お客や商品が増えてスペースを増やすこともあります。事務所の場合、事業拡大や人員増加などが増築の主な理由です。医療機関では、検査室や病床増加の目的がよくあります。
増築は内部リフォームと異なり、建築士による設計が必要です。建築面積や容積率など建築基準法の範囲内でなければなりません。高さ制限など法令による制約もあり、自由に増築はできません。床面積が10㎡以上増える場合、建築確認が必要です。建築確認が必要な分、期間がかかり、すぐに工事ができません。
注意点としては、既存建物に追加するので一体感や統一感に欠けたり、既存建物と増築部分の築年数に差が出てしまいます。また、老朽化スピードやメンテナンス時期も差が出るので注意が必要です。