英語のプラントには植物や工場そのものの意味もあるが、建築ではさまざまな機器や機械が集まった工場の設備を指すことが多い。

製造するものが最適かつ効率的に作られるように、生産システム・物流システム・情報システムなどが互いに連携しながら構成されている。

プラント建設で特徴的なのは、規模がとても大きいこと。関わる業者の種類が多岐にわたり、作業員の数も通常の建設現場に比べてはるかに多い。

プラント建設は、依頼者(発注者)・プラントエンジニアリング(プラントの設計から建設・保守に至るまでの作業に従事する人)・プラントメーカー(プラントの設計をする会社)の3者体制でプロジェクトを進めるのが基本型である。産業分類では、設備工事業と機械器具設置工事に該当する。

プラント建設では、架台(設備機器を設置するための構造物)の設計や施工・点検歩廊の設置・機械の据え付け・配管工事・製缶(タンクや水槽)工事などが行われる。

産業プラントは、生産物に応じた留意点を解決して設計・建設しなければならない。食品関連では衛生管理、化学関連では毒や爆発などの危険を防ぐことなどが留意点となる。また、生産性向上やコスト削減、周辺環境への配慮も必要とされる。