建築現場で「造作」は「ぞうさく」と読まれることが多い。「造作もない」を「ぞうさもない」と読むのとは違います。

建築においての「造作」とは、建物の内部にある部材や設備のことである。天井や床板、階段・床の間・敷居・鴨居・長押に、作り付け家具・棚にいたるまでを総称する。この場合、柱や梁などといった構造部分は除かれる。もしくはそれらの仕上げ工事をすることも「造作」という。単に建築すること自体を「造作する」ということも。

造作は精巧精密な技術を必要としたので、かつては大工の腕の見せ所とされた。しかし、最近では垂直・水平・直角を正確に出し、既製品を取り付けるという基本的な工程が主な仕事となっている。

大工が現場に材料を持ち込んで造作を設置する方法や、工場でオーダーメイドの造作を組み立ててから完成品を現場に納入する方法がある。現場で造作を設置する場合、作業環境や大工の技量により工場で造作を組み立てる場合より劣る可能性もある。

家具などを造作で設置するメリットは、天井や壁などの高さや形状に合わせられる・デザインや色味などを統一できる・造作した家具を組み合わせて別の機能性を持たせられる・使い勝手が良くなるように細かい調整ができるなどがあります。