「天カセ」(てんかせ)とは、「天井カセット型」あるいは「天井カセット型空調機(エアコン)」を略した言葉である。空調機の種類を表すもの。

天カセは天井に埋め込んで設置する。そのため「天井埋め込み型」と呼ぶこともある。フィルター・吹出口・吸込口などが一体となっている。

天カセは4方向の吹出口が付いたものが業務用エアコンとしては一般的。吹出口が1方向または2方向のものもある。吹出口が多いと冷暖房性能は上がるが、その分本体価格は高くなる。

天カセのメリットは、室内のスペースを取らずに空間をスッキリと見せられること。また、部屋の中央に天カセを設置することで、室内を満遍なく冷暖房できる。特に吹出口が4方向ある天カセは、部屋の隅々まで気流を行き渡らせることができる。

デメリットは、天カセは天吊型や壁掛型などの空調機と比較して工事費用が高いこと。天カセを埋め込んで設置するためのスペースを作るために、天井に穴を空けなければならない。空調機を設置するだけのタイプと比べると、天カセは時間と手間が掛かる。

天カセの他にも「ビルトイン」と呼ばれるタイプの空調機もある。天井の中に埋め込むという点では天カセと同じだが、ビルトイン型は本体と吹出口を別の場所に設置できる。本体と吹出口はダクトで接続する。