アウトリガーとは、船の転覆を防止する為に船の片側か左右両側に取り付ける浮きの名称です。アウトは「外」、リガーは「船の装備」という意味です。船の装備であれば浮き以外でもアウトリガーと呼べます。
建設業界におけるアウトリガーとは安定性を向上させる目的で脚部を拡張させ、転倒の危険を防ぐものになります。建設機械の実質的な底辺長を増して、タイヤのたわみやサスペンションスプリングによる動揺も取り除き、重心が大きく移動した際の転倒を防止する効果があります。
アウトリガーには安全性が増すというメリットもありますが、重量が増すことで使い勝手が悪くなるというデメリットもあります。建設現場で使用する10メートルを超えるような梯子にアウトリガーを使う場合、アウトリガーが小さすぎることが原因で転倒防止効果はあまり見込めません。建設機械での使用時では、安定性向上の為、しっかりと車体が水平になるように固定する必要があります。転倒防止の為にアウトリガーを展開することは日本の法令で義務付けられています。
例えば、鉄工所で作成した大型部品を現場で組付け工事する際、積み荷を降ろす前に転倒防止の為、アウトリガーで車体を安定させる必要があります。発電機のような大型の機械を作業現場へ運び入れる際にも転倒防止の為、アウトリガーが必要になります。