インペラーとは、日本語で羽根車という意味です。勢いよく回転することで空気や液体を吸い込み、外側へ排出する役目をしています。身近に思い起こせるのは、扇風機やキッチンの壁付けのプロペラ換気扇などでしょう。これらは羽根車そのものが見えるため、オープンインペラーと呼ばれています。

機器の内部にあって見えない羽根車は、クローズドインペラーと言います。レンジフードの中にあるシロッコファンや、熱を逃がすために冷蔵庫やパソコンの内部に取り付けられた部品のことを指します。このように身の回りには多くのインペラーが使用されています。家庭用だけでなく商業施設の空調や焼却炉などにも、大型のインペラーが使われています。

インペラーは気体を排出するだけでなく、液体を回転させ遠心力を利用してエネルギーや動力を生み出します。この原理を利用したのが、遠心力ポンプ(渦巻ポンプ)です。水道ポンプや自動車の燃料ポンプなどに、重要な部品としてインペラーが使われています。インペラーの軸にモーターをつけてポンプ内部の液体を回転。吸い込まれた液体は回転軸の直角方向に飛び出します。船のスクリューや風車も、水や空気を回転することで動力を得るインペラーの一種です。