温水式床暖房は、現在日本の住宅の多くに採用されている暖房器具です。熱を利用して暖房するため、エネルギー効率が非常に優れているのが特徴です。熱源機で熱を加えた暖房用の温水を専用のポンプで部屋に設置した床暖房に循環させます。寒冷地では、温水が不凍液のケースもあります。温水式床暖房のメリットは大きく4つです。1つ目は、立ち上がるスピードが早いことです。

無駄なエネルギー消費を抑えたうえで素早く暖まり、快適に過ごせます。2つ目は、ランニングコストが安いことです。電気式であれば、作動中はつねに電気代がかかります。一方温水式は、いったん温めた水を循環させることで床を温められるため、ランニングコストを抑えられます。3つ目は、床全体を均一に温めてくれることです。温水式は床下を温水が循環しているため、局所的に熱くなることがありません。床面を均一に温めてくれます。温度のムラがないので部屋全体を温められ、座ったときに冷たい部分と温かい部分がまばらになりません。4つ目は、低温やけどの心配が少ないことです。

温水が循環して熱が集中することがなく、閉塞温度の上昇もほとんど発生しません。したがって、一般的に低温やけどを起こしにくいとされています。