とゆは、屋根などに流れる雨水などを集めて、地上にある側溝や地下の下水などに排水をするための装置です。とゆは、「雨どい」や「とよ」とも呼ばれます。
 
とゆには様々な種類が存在し、取り付ける場所や形状によって分類されます。屋根の軒に取り付けるものは軒樋と呼ばれ、外壁などに垂直方向に取り付けられたものは縦樋と呼ばれます。デザイン上の問題でとゆを見えないように隠して施工したものもあり、このとゆを隠し樋と呼びます。形状による分類としては、管型や溝形、鎖状の形をした竪樋である鎖型などに分けられます。
 
とゆに使われる材料は、元々、竹などを含む木材が使われていました。明治時代に入ってからは、トタンなどの金属が使われるようになり、現代ではプラスチック製が主流となっています。稀にですが、アルミやステンレスが使われることもあります。樋を建物に取り付ける部材に関しては、金属製のものが主流です。
 
とゆは、雨水を集めて適切に排水することで、大きい水たまりなどができるのを防止することができます。雨水が落ちる音を減らしたり、思わぬ場所に雨水が当たり、建物を汚したり腐敗させたりすることを防ぐこともできます。また、とゆの設置方法を工夫することにより、建物のデザイン性を向上させる場合もあります。