キュービクルとは、「キュービクル式高圧受変電設備」の略称です。電力会社の発電所、変電所から供給される高電圧の電気を、ビルや住宅などで使える低い電圧に変圧する設備です。変圧する機器が金属製の箱に収められており、小規模の変電所ともいえるでしょう。変圧器を筆頭に、断路器、負荷開閉器、遮断機などの回路の開閉を実施する機器などによって構成されています。

金属製の箱に機器が収納されているので、機器が外部に露出することがなく、小動物などの侵入を防げるため、トラブルの発生を予防できるのがメリットです。工場で出来上がったものを分割して出荷しますが、分割された箇所の配線を接続するだけで完成品となるので、工期が短く、設置が容易であるのも魅力です。

一方、定期的なメンテナンスが法律上で義務付けられており、固定費がかかるのがデメリットでしょう。設置にも数百万の高額の費用が発生します。基本的には頑丈なケースで守られていることがほとんどですが、雨水などの水分が機器に入ってしまうとショートして事故につながる危険もあります。設備を拡張する場合は、大きなコストと時間がかかってしまうので、あらかじめ拡張性を考慮した設計が必要です。

【参考動画】

こちらの動画ではキュービクルについて解説されています。