クローラー(crawler)とは無限軌道車を意味し、クレーン(crane)は起重機を意味します。クローラークレーンとは、原動機を備え走行装置に無限軌道(走行用ベルト)を用いて自力移動をして、目的の場所でつり上げ作業ができる機械のことをいいます。
タイヤで走行するホイールクレーンと比べて、足回りの幅が大きくとれ、安定性が高いので、全周どの方向でも同一のつり上げ能力が得られます。接地面積が広いため接地圧が小さく、地盤が柔らかく支持力の低い場所や舗装されていない路盤上の作業に適しています。
屋内野球場や競技場などのドーム建築、流通センターなどの低層大エリア建築に使われ、同時に複数台を使用することも少なくありません。

走行速度が遅いことから、ナンバープレートの取得はできません。そのため公道を自走することはできず、現場への移動はブーム部分を解体してトラックやトレーラーなどに積載して運搬します。
定格荷重が5トン未満の小型移動式クレーンの運転作業に従事する人は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければなりません。

また、つり上げ荷重が5トン以上(無制限)は大型になりますので、運転ができるのは移動式クレーン運転士免許を取得し所持している者に限られます。