コージェネレーション(熱電併給)は、燃料を使ってタービンやエンジン、燃料電池などの方法により発電し、その際に発生する廃熱も同時に回収するシステムのことです。燃料には、天然ガスや石油、LPガスなどが使われます。回収した廃熱は、蒸気や温水として工場の熱源や冷暖房、給湯などに利用できます。熱と電気を無駄にすることなく利用することで、燃料が本来有しているエネルギーの約75%から80%の高い総合エネルギー効率を実現できます。しかし単体の設備の場合では、電気や熱のエネルギー効率は40%程度に留まっています。
また、発電と廃熱利用を同時に行うため、大きな省エネルギーを図れることがメリットとしてあげられます。さらに熱エネルギーの場合、エネルギーを回収できれば、本来排出されるはずだった「CO2」や「NOx」を低減させることにもつながります。したがって、環境性の向上も図れるのも魅力です。しかし、多くのメリットを持つコージェネレーションですが、デメリットも存在するので注意が必要です。建築設備用途として用いるようなケースでは、発電機のイニシャルコスト、各種法規を満たすための調整などの課題を解決しなければいけません。