不動産鑑定士とは、不動産の鑑定評価に関わる法律に基づいて制定された国家資格のことです。同資格は、不動産の適正な価値を鑑定するプロフェッショナルとして知られています。不動産の売却・貸与・贈与などのニーズに応じて、土地や建物の価値を鑑定。さらに、土地の有効利用についてのコンサルティング業務も行います。
不動産の鑑定評価に関する法律によると、不動産の鑑定評価や評価書の作成業務は不動産鑑定士の独占業務です。不動産鑑定士の鑑定評価は、物件の売買や賃貸業務を適正に行うためには不可欠な存在です。また、個人や企業に対する融資の場面では、担保物件の適正評価を目的に鑑定評価書が利用されます。公的な仕事としては、国土交通省から依頼される地価公示が代表的です。不動産鑑定士が地価公示法に基づき標準値の鑑定評価を行い、毎年3月下旬ごろに結果が公表されます。
「地価公示」や「都道府県地価調査」といった公的機関からの定期的な鑑定評価に主に携わる不動産鑑定士。裁判上の評価、会社合併時の資産評価、不動産の証券化に係る評価など、民間企業や個人を取引相手とする不動産鑑定士。その他にも不動産のエキスパートとして、不動産の有効的活用のコンサルティング業務を専門とする方もいます。不動産鑑定士は、企業内不動産鑑定士として働いたり、独立開業して働くこともできるので、幅広く活躍できる職業です。