液化石油ガス設備士とは、液化石油ガスの設備工事を行うために必要な国家資格です。液化石油ガスはプロパンガスやLPGと呼ばれており、一般家庭や産業用などに広く普及しているよく知られた燃料です。常温で圧縮すると液化する性質を持っており、ボンベやバルクローリーに詰めて輸送します。

液化石油設備士の仕事は、ガス機器(給湯器やガスコンロ等)の設置、ガスの配管、気密試験、点検などが中心です。硬質管のねじ切りや機器との接続といった高度な技術を必要としており、施工不良が起きないよう慎重かつ繊細な作業が求められます。ひとつ間違えば大事故にもつながる工事のため、知識や経験が豊富な有資格者だけが携われる仕事です。

液化石油設備士の資格取得には、国家試験または講習の2つがあります。国家試験は年に1回で、筆記と実技の試験が課されます。年齢や学歴を問わず受験できますが、実技試験があるため実務経験を積んでから受験する人が大多数です。
講習で資格を取得するには、3日間の受講(講義19時間・実習2時間)の後に、検定試験(筆記と実技)に合格する必要があります。講習会は対象者によって3つに分かれます。第1講習は未経験者、第2講習は1年以上の実務経験者、第3講習は建築配管技能士など関連する資格の保有者が対象です。