ガス溶接技能講習とは、ガス溶接等の業務に従事するための国家資格となる、ガス溶接作業者を育成するための講習である。労働安全衛生法施行令に、ガス溶接技能講習を終了した者でなければガス溶接等を行ってはならないと定められている。
ガス溶接技能講習は、職業訓練校の他、建設機械メーカーなどでも実施されている。講習費用は実施会場により変動するが、およそ2万円前後。受験者数は2019年で約900人、合格率は90%ほどである。
受講資格は年齢が18歳以上の他は特に制限がなく、学歴などは問わない。ただし、試験では受験者によって科目の免除がある。
ガス溶接技能講習は、2日間かけて実技講習5時間と学科講習8時間が行われる。学科の内容は、業務で使用する設備の取り扱い方法・作業で用いる可燃性ガスや酸素に関する知識・関係法令の3つ。学科講習終了後に試験が1時間行われる。
溶接の資格は、ガス溶接技能者の他、アーク溶接作業者・アルミニウム溶接技能者・ガス溶接作業主任者など多数存在する。また、ガス溶接技能者資格は、溶接の仕事においては最初期に取得すべき資格となる。そのため、ガス溶接技能講習だけにとどまらず、複数の溶接関連の講習を受講する者がほとんどである。