一級建築士とは、建築の質の向上のため1950年に制定された「建築士法」によって認められた国家資格。建築士(一級建築士・二級建築士・木造建築士)は「建築士の名称を用いて、建築物に関し、設計、工事管理、その他の業務を行う者をいう」と定義つけられており、その中でも一級建築士においてはすべての規模の建築物を設計することが可能である。
一級建築士は年に一回行われる建築士試験に合格し、国土交通大臣もしくは都道府県知事より免許を受けることによって設計工事管理などの業務を行える。全国の一級建築士数は約14万人。
10平米を超える面積の建築物の設計または工事管理を行うには建築士の免許が必要なので、ほとんどの建築物が建築士によって設計及び工事管理している。しかも報酬をもらわなくても建築士の免許が必要であることからも建築士の行う設計または工事管理は、社会的責任が重い公共的性格の強いものであるといえる。
また一級建築士は、建築物の設計または工事管理以外に広範囲な建築に関する行政手続き業務を行うことが出来る。主に、一定規模の開発行為・農地転用・工作物確認などの許可申請や特定建築物・建築設備などの定期検査・点検など。
さらに一級建築士は、建設業法上の専任技術者・主任技術者・監理技術者や消防法上の防火管理者などの技術者として従事することが出来る。