スラブは平板や石板を指す言葉ですが、建築業界においては鉄筋コンクリートの建築物にある、床の荷重を支える構造床の意味があります。コンクリート製のスラブは特にコンクリートスラブと呼びます。

また、スラブの構造を屋根部分に採用した場合は屋根スラブと呼びます。

鉄筋コンクリートの建物には不可欠なスラブ

建築業界におけるスラブはその多くが鉄筋コンクリート製です。コンクリートの板の中に補強用の鉄筋が格子状に組まれた形になっています。建物全体の重さを支えるほどの強度があるので、建物の強度を向上させるのに不可欠な構造物です。また、高い遮音性を持つのもスラブの特徴です。

マンションなど複数の世帯が入居する建物ではプライバシー保護のため、スラブを厚く作る傾向があります。スラブの遮音性は梁で囲まれたスラブ面積に影響されます。スラブ面積が広くなるほど遮音性が低下するため、マンション物件などはスラブ面積を狭くするように梁を組むことも珍しくありません。

スラブ作りには大量のコンクリートと鉄筋、そして型枠用の資材が必要になります。

そのため、スラブ作りには左官や鉄筋工、型枠大工などの職人が欠かせません。また、作業用の足場を組み立てる職人も必要になります。一人の職人が複数の作業を兼任するケースも少なくありませんが、高品質なスラブを短時間で作るには複数の優秀な職人が協力して作業に当たるのが理想的です。