鋳鉄とは、鉄(Fe)炭素(C)およびけい素(Si)を主成労とした合金を融点より高い温度で溶かし、事前に作っておいた型に溶けている金属を流し入れ、冷やして固めた金属のうち、鉄と炭素の合金のうち炭素含有量が1.7%以上の物です。

鋳鉄は含有する黒鉛の量や、その配列によって性質が変わってきます。
鋳鉄で使われている代表的な物は、マンホールや上水道、下水道、工業用水、ガス導管などの配管に使われています。鋳鉄には様々な種類があります。

黒鉛が、片状で破断面がネズミ色に見えているものを「ねずみ鋳鉄」と言い、強度が乏しいのですが、鋳造しやすく被削性が高いのが特徴です。水道管や、歩道のマンホール蓋などで使われています。

明治初期から昭和30年ごろまではねずみ鋳鉄で作られている水道管を「鋳鉄管」と、言われ鋳鉄を広めたものとして有名になりました。また、マグネシウム、セリウムなどを加えて黒鉛の形状を球状にしたものを
「球状黒鉛鋳鉄」と言います。

球状化することにより、引張強さ・延性などが強くなっているので、ねずみ鋳鉄の数倍の強度を持っております。強度が高いことから、車道マンホールや自動車の部品に使われています。