馴染みとは、部材同士がぴったりと合わさり密着しているさまをいいます。すき間なく密着していれば「馴染みが良い」といい、がたついたり合わせ具合が良くない場合は「馴染みが悪い」表現します。「馴染みしゃくり」とは、木材同士の馴染みが良くなるよう溝を掘る(しゃくる)ことです。密着させる工程を、馴染ませる、または馴染みを取るとも言うこともあります。
防水工事や塗装工事では、仕上げ材の馴染みが良くなるよう、下地の調整が必要です。凹凸を埋めたり、下地調整剤を塗布したりすることで、仕上げ材の馴染みが良くなります。
そのほかに、日常で使われる「馴染み」と同じ意味を持つことも多くあります。たとえば、建物を景観に馴染ませるというような場合です。地方自治体は、それぞれの地域に合わせた景観条例を制定しており、地域の美しい景観を守るために建築物や工作物のデザインに一定の規制をかけています。その土地の風景に馴染まない建物を建てられないということです。
自然、歴史など地域の特色を基準に、その土地の街並みに馴染むような外観デザイン、色彩、緑化などが指定されています。京都は建物だけでなく、屋外広告や看板などにも厳しい規制があることで有名です。