駄目とは、工事完了の目前まで残っている未完成の部分や、修正を必要とする部分のことを言います。一般的によく使われる「駄目出し」の「駄目」と同じような意味です。工事完了前に現場を見回り、未完の部分や傷・汚れなどがないか点検することを「駄目回り」と言い、見つかった駄目に手直しを行うことを「駄目直し」・「駄目工事」・「駄目仕事」などと呼びます。

うっかり見落とした部分や、修正・補修が必要な所、計画の不備で後回しになってしまった工事などは、「駄目が残る」と言います。一方、あえて計画的に残した工事のことは、「駄目を残す」と言います。たとえば、複数の職種にわたる工事を職人同士の兼ね合いでやり残したり、最後にまとめて仕上げたりする場合です。また資材の搬入・搬出のために最後までふさがない開口部は「駄目穴」と呼ばれています。

引渡し前の施主チェックで施工不良や不具合、汚れや傷の補修などの駄目出しをされた場合には、駄目直しを行います。再度施主のチェックを受け、問題がなければ引き渡しますが、駄目直しの費用負担は施工業者です。そのため、引渡し検査前に現場をくまなく点検し、施主チェックによる駄目直しを発生させないことが大切です。