ジブとは、アーム型クレーンの竿の部分のことで、ブームと同義語となります。一般的には旋回台に取り付いた竿部分をブーム若しくは主ジブと呼び、屈折した部分から先のアーム部分を補助ジブまたは単にジブと呼ぶことが多いです。クレーンの多くの仕様書にブーム(主ジブ)とジブ(補助ジブ)と言葉を分けて長さを記載しています。一般社団法人日本クレーン協会では、ジブと言う言葉で統一しています。固定式のジブクレーンは、塔型・門型、低床、クライミング式に分類されています。

いずれもアーム型の竿をもっています。塔型は高い搭状の構造物の上に降伏するジブを乗せたものとなります。クライミング装置は持っておらず、主に造船所等で用います。門型はジブ両端を柱脚で支えたものになります。低床は地面の直接基礎の上にローラパスと呼ばれる旋回レールの上に巻き上げ装置、起伏装置、バランスウエイトを取り付け、そこからジブが伸び出ています。主にふ頭の荷役用として用いられます。クライミング式はタワークレーンとも呼ばれ、高層ビルの建設の際に、必要に応じてマスト継ぎ足し、常に最上階で資材の楊重に用います。移動式のクレーン車には箱型の伸縮ジブを用いています。ラフタークレーンとも呼ばれ、エンジンでジブと車両を動かします。