鳶職(とびしょく)とは、高層ビルなどの高所での作業を専門とする職人のことを指します。熟練の職人が梁から梁へ身軽に飛び回って作業していた様子から、鳶といわれるようになりました。鳶職は大きく3種類に分かれており、足場を設置する「足場鳶」、柱などの鋼材を釣り上げて骨組みを組み立てる「鉄骨鳶」、建物内部の大型機械などの重量物の設置を行う「重量鳶」があります。
各現場に必ずひとりは必要である「職長」と呼ばれる人もいます。工程管理や施工管理などの業務をして、鷲職人の監督、指揮をする立場の職人です。ただ、職長は職長教育を受け、職長教育修了証を取得しなければいけません。
そして、基本的に学歴不問、資格がなくても採用されるケースが多いのも鳶職の特徴です。ただ、年齢制限なしで誰でもなれるわけではなく、18歳未満の方は高所作業に従事することが法律で禁止されているので注意が必要です。
鳶職になるために資格は必要ありませんが、なった後は「玉掛け」、「足場の組立て等作業主任者」、「建築物等の鉄骨組立て等作業主任者」の3つの資格を取得しなければいけません。加えて、「とび技能士免許」は鳶職人が将来的に取得を目指す国家資格なので、覚えておくと良いでしょう。