金車とは、「きんしゃ」と読みます。工事で作業する際に重いものを運んで配置する際に使う金属製の滑車のことを指しています。滑車には定滑車と動滑車があります。ていかっしゃとは、文字通り動かない滑車のことを指します。ロープを引っ張る力の方向を変えてくれますが、同じ力が必要なので、重いものを持つ際には役に立たない滑車になります。
 
一方で動滑車は、動かす量は個数ごとに半減していきますが、必要な力も併せて半減していきます。重いものを持つ時に役に立ちます。

金車には、形が様々あり、工事によって使い分けます。とびの方や土留めを設置する方がよく使っています。その他には電気工事で使うことが多いです。屋外の配線工事に限らず、屋内の配線工事にもよく使用されています。

電気工事で使用するメリットは、配線作業で養生を行わなくても、ケーブルを傷つけることなく作業が進められることです。ですので、大事な幹線ケーブルを配置する場合は使用するなど工夫しましょう。また配線が難しい部分にあらかじめ仕込んでおくと作業が楽になります。

素人から見るとただの滑車ですが、職人さんはうまく利用して効率よく作業を進めていきます。使っているところをみるとそんな使い方があるんだと感心します。