粗朶とは、広葉樹で10年ほど成長した枝等を束ねたものを指します。広葉樹は硬くて強い材質のものを選定します。粗朶は土木工事で護岸を目的として使用されることがあります。
現在は川岸をコンクリート等で固定し川の浸食を防ぐ構造としているものが多くみられます。しかし近年SDGsの観点から、護岸を行いつつ河川の水質を維持するため、日本で古来より使用されている粗朶沈床が注目を集めています。
粗朶沈床とは、粗朶を組み合わせ川底に沈めます。こうすることで河川により川底が削られることを防ぎます。また、この粗朶沈床工法で用いられる粗朶の組材は多孔質なため、もともと川に生息する生物の新たな住処としても使用できることから河川の生態系を崩さずに護岸を行うことができます。